耳を疑いたくなる様な言い訳
9月末なのに 肌寒い都内から
業績が悪いと出てくる常套句
「半沢直樹」のドラマで耳にしたか?
と、記憶しているのだが、
経営者が金融機関、銀行に出向き、
「融資を願い出る」とか
「資金の手立て」などの際に、
前年の決算書を持参し、
それを確認している
金融機関のスタッフから、
「売上が良くない傾向が
続いていますね、、」と、、、
この様に指摘された場面で
経営者の口から
思わず発せられるセリフ、
だったかと記憶しているのですが、
「景気が悪いせいか、」
「市場がシュリンク傾向で、」とか
気の毒に聞こえるが、
やはり
”やらなければならないことを
やってない”からじゃないの?!
やってないから、
この様な事態になったんじゃないかと
薄情に聞こえるかも知れません。
経験も未熟な社員レベルなら、
思わず
口にした「言い訳」と
片付けられるのでしょうが、、、
立場が経営者なら、
あるいは
事業部の責任者である様な方が
当事者ではない面識のない者に
この様な、「在り得ない言い訳」、、、
聞いた相手方、こちらの方が
とても がっくりしてしまいます。
とても「質の悪い言い訳」に
しか聞こえません。
思わず、
挨拶時交換した名刺の肩書きを
再確認しなければならないと、、
こんな場面の記憶が蘇ります。
「おぞましい!」が
正しい表現かも知れませんが、
状態が悪くなっているのにも関わらず、
策も講じず、
指を咥えた状態が続き、
お尻に火が付きそうになった時点で
「何とかなるでしょうか?」と、
頼られても、、、
如何なものか?
もっと最悪、嫌なことです。
それは、
「景気」や「市場」のせいにする、
「言い訳」!
もう冗談じゃない、
と憤慨するのは
私だけでしょうか?
今朝起きたら、前触れもなく、
株価が「ゼロ」になっていたとか、
「取引先が全部潰れた」とか、
同等の仕様の製品やサービスが
半値以下で市場に出回った」とか、
「そ激変で手の施しようがない」と
言った類のインシデントに遭遇したのなら
理解も出来ようが、、、
そう、経営者たる者、
リーダーたるものが、
こんな「こどもだましの言い訳」を
決して口にしないでください。
みっともないです。
市場がシュリンクしてるから
売上が伸びません。
もう意味がわかりません。
開いた口が塞がらない、、
・
・
・
パートナー・ビジネスの強化の相談に
のってもらいたいと
仲介してくださる企業から
相談が持ち込まれました。
早速 調整し、訪問することにしました。
パートナー・ビジネスの業績低迷に
気をもまれていた経営者は
その日体調を崩され、、、
本来なら経営者、決定権者と
しか会わないのですが、、、
わざわざ2時間かけて訪問しましたし、
当の責任者である事業部長が
相談の場に出てこられることになりました。
気を取り直し、、、
名刺交換、簡単な自己紹介を終え、
先様の現状の説明と課題を
伺うことになりました。
事前に
こことここの数字(話せる範囲で良いので)は
状況把握に役立つので準備を
願っておりました。
説明いただけるのは、
営業本部の、事業部長です。
このためにエクセルデータ、
資料を用意してくださったみたいです。
ほんとうに何年かぶりの「邦人企業」が
作成されたエクセル画面です。
懐かしいな!と期待しながら、
プロジェクタに移し出されるのを
待ちました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
あっ、
・罫線がそのまま表示されている、
・一の位までの数字が、、
・数字が丸められていない、
・やたらファイルがたくさんある、
・シートがたくさんある、、
算出された数値を確認するのに、
何度もファイルを開く、
閉じる、画面をスクロールする、
そう、一目で数値が確認できない状態。
エクセルに不慣れな彼のマウス操作を
ずっと見続けなければならない、、、、
(こりゃ、営業会議も
結構時間かかるよなぁ、、、)
ーーーーーーーーーーーーーー
用意された数字も見ながら、
今回の課題について話を
進めようとするが、、、
・
・
・
営業会議は毎週月曜に
開かれてるとのことです。が、
データを見る限り、
月次の売上計と
月次の達成率は計算されています、が、
週ごとのデータがないばかりか、
対前週比、対前年同期比など、
比較も 分析もできないし、
どうやって営業会議進めてるのだろうか。
数字の大小、達成したかどうかは
見ればわかりますが、
肝心な「数値の推移」に関しては
見えなくて、だから
あらためて、
電卓叩かないとわからない、、、
(なんと気が利かない、、、)
・
・
(毎回 どんな事を確認するための営業会議を
開いてるんだろう、、、
素朴な疑問が、、、)
(コストの高い営業マンが
全員一同に集まり、
不慣れな上司のマウス操作を
見ているだけ、、、
すごいコスト、リソースの損失に
気がつかないのか、、、)
(でも 営業力の強化のための顧問は
別に雇っているといてったな、、、)
(どんな営業力強化なんだろう?
その顧問とやらは
コーチング、指導しているんだろう、、、、)
(『こりゃ、ダメだ!)
、
、
、
話が大きく 脱線してしまいました、
すみません。 戻します。
事業部長なのに、
で、じっと彼の操作を待ちながら、
彼の業績に対するコメントが聞きたくて
尋ねました。
驚くなかれ、、、
「そうなんですよ、
売上が下がる一方なんですよ、
新規開拓に注力せよと
常々言ってるんですが、、、」
<下がるのを防ぐため、どんな手を、
施策を用意されたのですか?>
<その施策は、いつ施され、
どの様な状態の変化が数値で見れ取れますか?>
「会社にいないで、営業に出ろ」とか、
「新規開拓しに出かけろよ」とか、
<なるほど、、では、
営業マンはあなたの、
事業部長のメッセージを聞いて
訪問件数はどの様に変わりましたか?>
<売上増に直結してそうでない様に
聞こえてきますが、、、、>
<では、新規開拓の結果、
見積件数はどのくらい増えましたか?>
・
・
・
「効果なかったようです」と
答えが返ってきました。
<なぜ、命じられた新規開拓の結果が
出ないのであれば、
別の施策を命じられたんでしょ?
具体的に紹介いただけますか?>と、
「いや あなたとは業界が違うから
わからないから仕方ないでしょうが、、、」
と始まり、
「市場がシュリンクしているから
仕方ないんですよ、どうしろと云うの?」
あぜん、、、
「云っちゃなんですが、
今日は社長に言われたので対応していますが、
私はパートナー・ビジネスの責任者ではないですし、
数字のこと聞かれても わかりません。」
あぜん、、、事業部長なのに、、、
「こんなんだったら、
当の営業部長に出てもらうんだったよ、、、」
、、、絶句、、、
数多く 言い訳も聞いてきたけど、
シュリンクしているから仕方ないとか、
当の責任者じゃない、
なんて、、、
市場のシュリンクが原因ね、、、
そうですね、それは事業部長の
”せい”ではありません。
了解しました。
ところで 事業部長ね、
いつから どのくらいずつ、
その市場はシュリンクしているのですか?
教えてくれますか?
また そのシュリンクしてきた市場であっても、
貴社は最大どのくらいのシェアを
占めていました?
と、いたずら心満載で尋ねました。
「無言」です。
(全然 わかってないじゃないか?)
営業マンの言い訳をそのまま、
または よく調べもしないで
ぬけぬけとこんなメッージ口にする、、
当時市場の99%も占有しており、
もうホワイト・スペースもないくらい市場を
攻めきっているのなら
事業部長の言い訳に耳を貸します。
市場の10+数%であったりしても、
シュリンクしている市場でも
数字から判断すると、
まだまだホワイト・スペースがありますよね。
そのホワイト・スペースを
攻略する様にしておけば、
売上も増えたでしょうし、
攻略する手立てをうつべきだったのでは?
と 思いませんか?
間違っていますか?
市場がシュリンクしていると
わかった様な言い訳する前に
「ホワイト・スペースを攻略する。」
そうです、
「やれることをやってください」